TPPと日本の農政

TPPの是非については私にはまだわからないことが多い。
いろいろニュースを読んでみた。
基本的な反対意見は日本の農業がダメになるそうだ。
昭和初期まで日本の農業は富国強兵から遠ざけられていた。
農民は比較的不遇であったと言われる。
それが戦後に一転して農業優遇の時代になる。
それは食の安定化という大義名分にもう一つの一面がある。
与党の票集めの手段に使われた。
さらに、農業のためと多額の税金が農道整備などの公共事業に使われた。
戦後の食糧難を上手いこと使ったと思っている。
そして、もう一つが今回話題になっている農作物の輸入制限と関税である。
本来はコメ以外の自給率が50%を下回った高度成長時期に農政を考えるべきだった。
ところが自民党は票集めにとひたすら農家保護の立場に回った。
お陰で農家はある程度救われたが国際競争力は失われていった。
この時期、八郎潟などで高度な大規模高効率農業の研究がされたのに生かされることはなかった。
自民党の議員の損得、農家が大規模の効率化のための損得など自分の利益を優先しすぎたため
結局、世界で一番高い農作物を買うことになってしまったわけで。
その結果、どれだけ日本の農業は潤ったかといえば
農家の跡継ぎがいない、田んぼがあっても減反政策でコメが作れない、
農家の大半が兼業になっているなど、もはや、競争力の問題ではない。
我が家の近所の農家もバブル期の土地取引に失敗して大損をしていると聞く。
実は都市部に近い農家も本業をおろそかにして農業を失敗しているのだ。
自民党や官僚が本気で農政や自給率に知恵やお金を使っていれば
TPPは別にしてもう少し違った好ましい状況になっていたのではないか。
個人的には、中国産のまずい葉物や外国のコメなど食べたくないのだけどね。
がんばれ日本の農業。